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下部内視鏡検査(大腸カメラ)

目次

下部内視鏡検査とは?

腸内を膨らませ、細部に渡ってくまなく観察できる検査

下部内視鏡検査とは、肛門からカメラを挿入して大腸の内側の状態を観察するものです。挿入される内視鏡は10~12mm程度の細く非常に柔らかなファイバー素材でできています。モニターに映し出される画像は非常に高精細で、ポリープやがん、出血、炎症等の有無を視覚的にも鮮明に確認することができます。腸内に病変が見つかった場合には、そのまま内視鏡ごしに組織を採取し、後日顕微鏡にて精査します。また、ヒダやシワの多い腸内をくまなく観察するためには、空気で」腸内を膨らませる必要があります。当院では吸収性に優れた炭酸ガスを使用しており、患者さんのお腹の張りによる苦痛を大幅にやわらげる工夫をしています。

ご希望により大腸カメラによる検査は鎮痛または鎮静剤を用い、患者さんは寝ている間に楽に検査を受けることも可能です

下部内視鏡検査で見つかる主な疾患例

バリウム検査と内視鏡検査の違い

バリウム検査では異常が見つかった場合にも、それが実際に何なのかまでを特定することは非常に難しいものです。多くの場合は後日、大腸内視鏡検査を追加することになります。大腸カメラでは、直接的に腸内を診ることができ、病変を採取したりその場で切除することまで可能です。

前処置からリカバリー(休憩)まで当院にて一貫して行うことが可能です

通常、腸内をきれいにする前処置はご自宅で行っていただく場合が多いですが、患者さんのご希望に応じて前処置の工程から当院でお受けすることが可能です。検査後のリカバリーまで安心して検査をお受けいただくための工夫を当院ではさまざまご用意しております。お気軽にスタッフまでご相談ください。

大腸がんは日本人の死因上位にある非常に怖い病
その反面、最も予防しやすいがんであるという事実

大腸がんは日本人の死因として毎年上位に君臨する警戒すべき病です。がんの発生は粘膜の表面から始まり、やがて深部に広がります。早期では自覚症状はほとんどありません。しかしながら、大腸がんは他のがんに比べると進行もそれほど早くなく、がんにならないうちのポリープを早期発見できれば完治できる可能性は大です。他のがんに比べて少し猶予があるという意味では、大腸内部を定期的に観察するチャンスさえあれば見つかりやすいがんであると言えます。疑わしいポリープも早期発見・早期切除できれば治療は完了します。
大腸がんのリスクは40歳代以降増加します。40歳を過ぎたら大腸がん検診を利用するなど、定期的に下部内視鏡検査を受ける機会を設けて早期にリスクを摘み取る努力をしましょう。過去にポリープが見つかった経験のある方や排便の際に出血がみられる方などは特に要注意!痔による出血だと本人が思い込んでいたがために発見が遅れたというケースは、日常の診療現場においてもとても多い事例です。

胃と大腸の同日・同時検査にも対応

当院は患者さんの時間的負担や症状などを考慮して、胃と大腸の内視鏡検査を同日に行うことができます。同日・同時検査は、内視鏡検査に精通したエキスパートな知識と技量を持った医師とスタッフ、設備環境が揃うことで行えるものです。ポリープや早期がんが見つかった場合でも、日帰り切除が可能と判断できれば入院不要でその場で切除いたします。1回で2つの検査を、しかも寝ている間に済ませられます。

下部内視鏡検査の流れ

1.食事

検査前日の昼食と夕食は消化のいい検査食をお勧めしていますが、無理な場合は夜8時までに繊維質の多いもの(海藻類、こんにゃく、生ジュース・種のある果実)を避けて軽くお取りください。院内にご用意がありますので、検査予約時にお買い求めください。

2.下剤を飲みます

img_02-1前日に下剤を飲んでいただき、当日は腸管洗浄液を1時間~1時間半かけて飲んでいただきます。

3.排便

img_03-1下剤を飲み始めて30~60分で最初の排便があります。
その後、5~8回の排便がありますが、固定便→泥状便→黄色の水様便に変化していきます。濁りがなく透明か薄い黄色になったら準備完了です。

4.着替え

img_04-1腸の中がきれいな状態になったところで、検査着に着替えてください。
お尻の穴が開いているパンツですので、向きを確かめてください。

5.検査 ~ 大腸を観察します

肛門からゆっくりと内視鏡を挿入していきます。
直腸から盲腸まで大腸全体を観察します。
ポリープなど見つけた場合は、その場で切除することもあります。
ほとんどの場合、大きな苦痛はありません。

6.検査が終わったら

しばらく安静にしてください。時間になれば看護師が呼びに来ます。

7.結果説明

鎮静剤等を使うことがありますので、車の運転は控えてください。
ポリープを切除した場合など、10日間ほど飲食・運動・旅行を制限していただくことがあります。

(監修:国立がん研究センタ―中央病院 内視鏡科)

料金目安

初再診料・前処置薬剤・採血 2,500円~4,000円
大腸内視鏡(検査のみ) 約5,000円
病理細胞検査(追加費用)
個数・部位により異なります
5,000円~12,000円
合計 7,500円~18,000円
大腸ポリープ切除術
(日帰り手術)
20,000円~30,000円
  • 1割負担の方は上記の3分の1程度でお考えください
  • 鎮静剤の使用などにより若干異なります。
  • 状況により異なる場合がございます。ご不明な点がございましたら、下記までお気軽にお問い合わせください。

検査時の注意事項

鎮静剤を使用した場合には自動車やバイク、自転車などをご自身で運転してお帰りいただくことはできません。また、ポリープ切除等の処置を行った場合には、その後2週間程度はアルコールの摂取や激しい運動、旅行などは制限していただくことがあります。

鎮静剤を使用するメリット

お尻から機器を挿入するという状況は、患者さん側にとってはどうしても緊張感が漂うものです。軽い鎮静剤を使用することで、患者さんは身体をこわばらせる必要もなく、眠っている間に検査を楽に終了することができます。恐怖心や苦痛を回避するためにも効果的です。また、鎮静剤の使用にあたっては呼吸管理など全身状態の精密なモニタリングが必要となるため、経験豊富な熟練した技術を持つ医師とそれに対応できる整った医療環境が必要となります。当院では消化器内科における最高水準の知識と技術を持つ医師が検査を行っておりますので、鎮静剤も安心してご利用いただけます。

Q&A

患者さんからよくいただく質問にお答えします。 

Q.下部内視鏡検査(大腸カメラ)を行う時間は?

A.通常、観察のみであれば5~10分程度の検査ですが、その後の治療や処置により約20~30分程度かかります。腸内をきれいにする前処置からリカバリーまで含めるとトータルで数時間を要します。

Q.忙しいので大腸と胃の検査を同時に受けることはできますか?

A.当院では患者さんのご希望に応じて同日・同時検査が可能です。時間の短縮だけでなく、患者さん側のコスト的な問題も軽減されます。

Q.どのような人が積極的に検査を受けたほうが良いですか?

A.以前にポリープが見つかり切除した経験がある方などは、人よりできやすい注意すべき体質である可能性があります。また、排便の際に出血がみられる方などは、その出血原因が腸の内部にある可能性も大いに考えられます。日々の診療現場においても、痔からの出血だと思い込んでいらっしゃった方が、実は大腸がんであったという事例は非常に多いものです。ご自身だけで判断せず、定期的な検査を加えることはご自分の未来が健康であるためにもとても重要なことです。

Q.検査が受けられない場合もありますか?

A.以前に腹部の手術歴がある方などは大腸内が癒着している可能性があります。特に産婦人科系の手術を受けられたことがある方などに多くみられます。その際には大腸カメラの挿入は難しいことが多いので、当院ではカプセル内視鏡を用いた方法をおすすめしています。

下部内視鏡検査を受ける意義

定期的な内視鏡を用いた観察ができれば大腸がんや大腸ポリープも早期発見・早期治療が可能です。予防できる希少ながんとしても、決して見逃してはならないものです。大腸がん検診でよく実施される便潜血検査(眼に見えない程度の微量の血液が含まれている便かどうかを判定するもの)も、たとえ陰性であっても確実性という意味ではまだまだ追い付かないのが現状です。その日採取した便にたまたま血液が混じらなかったケースや、ポリープがあるのに出血にまで至らないことで検知されないこともよくあります。精緻な診断を受けるためにも内視鏡検査は非常に有効なものです。ぜひ積極的にご活用いただければと思います。(検診で陰性、無症状の方は自費となります)

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