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大腸炎

大腸にさまざまな原因で炎症を生じる病気です。下痢や血便といった症状が現れてから、初めてご自身の異常に気づかれる患者さんは非常に多いものです。

免疫性異常による疾患

通常、外敵から身体を防御するために働いている免疫機能が、何らかの異常により自分自身の腸管粘膜を攻撃してしまうことで炎症を生じる病です。進行するとひどい潰瘍となることがあります。潰瘍性大腸炎やクローン病、ベーチェット病などがその代表例として挙げられます。特に潰瘍性大腸炎は長期に渡ることでがん化のリスクが高まります。進行すると症状が悪化するだけでなく、炎症の範囲もどんどん広がります。下痢をする回数が増えたり、出血を伴う赤い下痢が出た際には必ずご受診ください。比較的若い世代の方々に多く見られる傾向がありますが、最近では高齢の患者さんも増えてきています。免疫性異常による大腸炎の原因は現代の医学を以てしても未だ解明されていない部分が多いですが、脂肪分や油分の多い欧米化の食生活と関係性が深いことも指摘されています。

感染性腸炎

細菌やウイルス、寄生虫などの病原体に感染することでさまざまな炎症を引き起こす病気です。食中毒をはじめとする出血性大腸炎やO-157、サルモネラや腸炎ビブリオ、ノロウイルスやロタウイルスといったものがその代表例として挙げられます。強い下痢や急激な吐き気、発熱といった激しい症状を伴うことが多いです。体内に入る細菌の量が多いと最悪の場合、死に至ることもあります。食中毒などは夏場に多く発生しやすいものですが、ウイルス性腸炎は冬場に多く見られるという時期的な特徴もあります。

虚血性腸炎

血流障害が引き起こす腸炎です。突然の激しい腹痛や下痢、嘔吐や血便といった症状がみられます。血管と腸管のそれぞれの問題が複雑に絡み合って発症すると考えられており、特に糖尿病や高脂血症などによる動脈硬化や、血流障害を引き起こす基礎疾患を持つ方に発症しやすいと言われています。重症度から一過性型と狭窄型、壊死型の3種に分類されます。

潰瘍性大腸炎

大腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍やびらん(ただれ)ができる原因不明の病気です。 英語ではUlcerative Colitis(UC)と呼ばれます。主な症状は、血便、粘血便、下痢や腹痛などです。炎症は、多くの場合直腸から始まり、大腸全体にまで広がることがあります。また、長期にわたり良くなったり、悪くなったりを繰り返します。重症度にもよりますが、ステロイドの使用量を極力減らすために、当院では顆粒球吸着療法を施行することもできます。

クローン病

原因不明の炎症や潰瘍(かいよう)が、小腸や大腸を中心として好発しますが、口腔から肛門までの消化管全体 に生じうる病気です。英語ではCrohn’s Disease(CD)といいます。

主な症状は、下痢や腹痛、発熱、 体重減少や貧血などで、腸管外にも合併症があらわれることがあります。また、クローン病は長期に わたり症状が良くなったり(寛解:かんかい)悪くなったり(再燃:さいねん)を繰り返します。重症度にもよりますが、ステロイドの使用量を極力減らすために、当院では顆粒球吸着療法を施行することもできます。

 

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